Homecomings / SALE OF BROKEN DREAMS

先日、レーベルリリースのNoble Oakの店舗展開写真を各所で撮らせていただいた後に、Homecomingsの2nd「SALE OF BROKEN DREAMS」のレコ発ライブ、東京公演(www渋谷)に行ってきました。

単純に楽しかったです。
新旧織り交ぜたセットリストで、本音を言えば年甲斐もなくわちゃわちゃ踊ったりしたかったのですが、日本人のストロングでありウィークであるポイントを体現して振り切れず、まわりの空気に同化していました。
メンバーさんはオーディエンスにもっと求めていたと思うのですが。
ライブの観方も、時代と共に変わるものですね。(単に老いただけという説が有力。)
フジロックでも観たいなぁ。(思い切り踊りたい。だがきっと、思い切り仕事だ。)

さて、そんなホムカミの2ndアルバムについて、個人的な所感を。
まず「”J-pop”の”インディ”に世間が求めている”アジャスト”なあれこれはどこ吹く風、好きな音楽を突き詰めようとしているなぁ。」というのが最初の、嬉しい感想です。
移ろいの激しいミュージックシーンの中で、80s、90s、00s、10sと関係なく受け入れられ続ける(たとえメインストリームではなくとも、とある大好きな層がニヤリとしてしまうような)音楽を奏でていてくれているのが何より嬉しいのです。
好きな音楽を演る、(もちろんそれが100ではないにしても、限りなくそれに近い強度で。)って言葉にすれば単純で簡単なことに聞こえますが、ここでは意外と大変なことだと思います。それは売れれば売れる程、「ここ」ではなおさら大変なのだと思います。
できることなら、この若い4人にこのまま大好きな音楽を鳴らし続けて欲しい、というのが単純でいて、素直な感想です。

内容について、もうちょっと述べさせていただきますと、「2枚目」のメッセージは強まったのかなぁ、と。偶然か、必然かは測りかねますが。
前作までも、明らかな海外趣向はあったのですが、今作では楽曲からそこかしこと、しかしながらどん欲に明確な90年代、00年代のUKロック、USオルタナの匂いがします。
演奏スキルに裏付けされたものも勿論あるでしょうが、J-popにはある意味宿さない”ドライ”なニュアンスが感じられます。そんな強さと、ある種の儚さを兼ね備えたアルバムと思います。
それとこれは完全な主観かもしれませんが、畳野さんの唄声に、Joni Mitchellを感じたりもしました。

技巧的で効果的なギター、美しいコーラス、ダイナミックかつ的確なリズム隊、和ますMCと(たぶん、愛のある)冷ややかな掛け合い、ストイックな姿勢。
なんというか、ちゃんと+のバンドスタイルを久々に見た気がしました。
更にもっとおじさんになっても応援したいバンドです。

pur