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Benny Sings × cero 2015.11.19 恵比寿 LIQUIDROOM

先日Benny Singsとceroの対バン・ライブに行ってまいりました。
こんな組み合わせで観られるなんて、楽しみで仕方がなかったのですが、
実際、ずーっと笑顔でしかいられないくらい、すばらしいイベントでした!

率直で私的な感想として、
ベニーは、特別なことはやっていない、けど彼自身がポップを本当に愛して、そして本当に愛されている。
ceroは意欲的に革新的なサウンドを追い求め、そしてそれを自分たちのものにしつつある。
そんなコントラストとともに、しかしながら向かったベクトルの先が融和したような、居心地のよい空間でした。

なんて気持ちいい余韻に浸りながら、思ったことをちょっとだけ綴ってみたいと思います。

まずはBenny Singsから。
個人的に彼を知ったきっかけは、完全な後追いでした。
Roos JonkerからオランダのDox Records(まとめがあったので、これからの方は是非!)というものを知り、その主催者たるBenny Singsにたどりついた際、
樽木栄一郎氏もベニーを敬愛してやまないといった話をされていたのが懐かしく思い出されます。

ポップすぎることは恥ずかしいことではない、ですよ。本当に身に纏ってしまえば、最高にクールなのです。

最初から最後まで、身に、頭に、染み込みすぎるメロディセンス。哀愁感も心を揺さぶります。

ライブ中、真っ赤な衣装のベニーが軽快に動き回る様子はとっても愛くるしく、
鍵盤とドラムとの3人で文句なしのポップなグルーヴ感を披露してくれました。(というかバックの二人もまた凄く上手かった!)
土岐さんとのbillboardは行けなかったけど、また来日お願いします!

そしてcero!予想に反して(というかベニーの意向で)Benny Sings→ceroという流れになったのですが、
こちらは7人編成(たぶん)で豊かな表現をしてくれました。
アレンジも変えつつ、独自の音楽スタイルを更に深いものに押し進めているなぁ、と感じました。

ceroらしいというか、カクバリさんらしいというか、この曲でスタートするのも嬉しいのです。

この曲は、本当に外せない、2015日本の音楽シーンのアンセムかと思います。
サマーソウル以外も、最新作の『Obscure Ride』で大きく化けた!という印象で、
ceroには本当にこれからも日本の音楽シーンを担っていく存在になっていってほしいと願います。

アンコールでは両アーティストのコラボ曲も披露。大団円。(もうちょい観たかったけどね。)
演者さんも、お客さんも、純粋に音楽とピースフルな空気を楽しんでいるような、極上な時間でした。気持ちよかった!

黒も白も黄色い色も、ソウルもファンクもアーバンポップも、すべてを越えて向かった先がおんなじ着地点って、そんな風になれる音楽ってやっぱり最高としか言えないですね。

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エンジョイミュージックでお願いします!

待ちに待った、EMC(エンジョイ・ミュージック・クラブ)のデビューアルバムがリリースされました。
Soundcoludで一聴して以来、その「ザ・脱力ヒップホップ」の世界観に虜になっておりましたが、こうして全国流通されていると感慨深いです。ホントに嬉しいです!

このベースラインだけでもお酒が進みますね!(笑)

このテクノロジーの進化を度外視した世界観、すばらしいでしょ!(笑)

このテクノロジーの進化を度外s・・・、ヤバい最高でしょ!(涙)

 

ゆるゆる引っ掻き回して欲しいものです。

エンジョイミュージックでいきましょう。

 

 

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下北沢インディーファンクラブ2015

先日、下北沢インディーファンクラブに行ってまいりました。

初めて観たバンドが多いなか、びっくりするくらいすばらしい音楽がたくさんあって、ものすごく楽しい2日間でした。

入場規制など、残念ながら観ることの叶わなかったものも多かったのですが、個人的に実体験として”刺さった”アーティストをいくつかご紹介させて頂きます。

まずはホームカミングス。

“GREAT ESCAPE” / Homecomings

偶然お店でかかっていたのを聴いて、「音」先行で気になっていました。

若い子達がやっている、洋楽趣向のおしゃれで可愛らしいバンド、という(もちろんいい意味での)イメージを持っていたのですが、初めてライブを観てみて180°(さらにいい意味で!)印象が変わりました。ホントごめんなさい。

まずストイックなまでに演奏力がしっかりしていて、(この曲のタイトルやリフからも判るように、)すごく音楽と向き合っているバンドだなぁと思いました。

MCや物販の本気度も含め、本当にこのまま大きくなって欲しい!!と思いました。

次は関取花さん。

“はつ恋” / 関取 花

樽木栄一郎さんからオススメを頂いて、この曲を聴いて「あ、間違いない。」と瞬間的に察しまして観てまいりました。

Joni Mitchellに通じるような唄声をお持ちでいながら、竹を割った、というか歯に衣着せぬ、というかそんな表現がしっくりくるようなSSWさんです。

抽象的でぼんやりとした詩が多い日本で、「闇」よりも「光」を感じさせてくれる「開けた」空間をあっけらかんと創り出していらっしゃいました。

続きましてヨギーさん。

“CLIMAX NIGHT (New Version)” / Yogee New Waves

予習段階でこの曲を聴いて「現代のはっぴいえんどだ!」と興奮していたのですが、ライブでもその感じの良い空気感を醸されていらっしゃいました。

願わくばこういうシーンが一過性のものにならず、オーディエンス含めて音楽の本質を捉えていってほしいものです。

ここからは今回の最大の目当ての二つ。

ついに全国流通が決まったEMC!

“EMCのラップ道” / Enjoy Music Club(EMC)

一言、最高!

ぐだぐだゆるゆるへろへろのスリーMCと、確信犯的なリリックとトラックメイキングは、ただただ気持ちいいぃぃぃぃっ!の一言!!

フロアには多幸感と笑顔しかなかったですよー。

全力で売れて欲しい!!

最後はザ・なつやすみバンド!!

“S.S.W (Trailer)〜毎日がなつやすみ!編〜” / ザ・なつやすみバンド

purhttps://www.youtube.com/watch?v=tlxoF8joVg4

新しい高円寺スタイル。

Fennelyレーベルの主なメンバーはだいたい高円寺にゆかりがあるんですよね。僕(pur)自身も以前近くに住んでいましたし、仕事として勤めていたこともありました。遡ってレコ屋時代には界隈の公園(とか道端)でよくよく呑んでおりました。未来のことも、現状のくだらないことも語りながら。物価も安いし、地域のつながりも強いし、構えて(いるようで全くそんなこと)ないし、ちょっとお洒落だけどだいぶズレていたりするし、なにより人情に厚いし、本当に好きな街です。(いい意味で、いろいろな意味でダメな街ですけど。)今でもレーベルミーティングはこの辺だったりします。

前置きが長くなりました。高円寺、というか中央線というか、この辺に来たことがある方ならそれっぽいバンド、というか音や構えは「なーんとなく」お判りいただけると思います。今回は以前にも当ブログにて(個人的に)取り上げさせていただいた「これから」大注目なPopバンドを二組、しつこくご案内します。

まずは藤岡みなみ&ザ・モローンズ

フロントウーマンである藤岡みなみさんが元々芸能人の方という認識もありまして、そういう見方もそういう人気もあるでしょうが、音楽が本当にすっごくいいんですよね。

今日ワンマンに行ってきましたが、最高でした。実際、この規模ではないと思うし、この規模の感じで大きくなって欲しいとも思いました。どのように振られて(売られて)いくのが、興味深いところでもあります。

もう一つはEMC(Enjoy Music Club)

11月に(個人的に待望の!)アルバムリリースとのことで、シーンを掻き回してくれることを期待しております。形は違えど、あの時に彼が言った「アーバン・ブルーズ」への貢献、その先を「見せて」くれて「連れていって」くれる「ある光」、その何かを期待してしまいます。

pur

LUCKY TAPES

個人的に大注目しているLUCKY TAPESのデビュー・アルバムが発売されました。

メンバーの高橋海さんはSlow Beachやソロ名義のKai Takahashiでも、その豊かな音楽センスからすんばらしく心地の良い音楽を奏でていらっしゃいました。


即完した限定デビュー・シングル「Touch!」を経て、昨日届いたデビューアルバムにして、早くもとんでもないところに到達したなぁ、というのが率直な印象です。末恐ろしいとは正にこのこと。

現在ceroが担おうとしているJ-indieの「時代の寵児」的なポジションをいい意味で刺激してくれると感じています。

ソウルもファンクもチルウェイブも昇華して、また新たな「ネオシティーポップ」が誕生しましたね。嬉しい限りです。

 

このおかしなくらい、「うだる」夏を快適に過ごせる最高の音楽だと思います!

にしてもRALLYEさんスゲーなぁ。うちも頑張らないとね。

(昨日はじめて蚊に刺されました。そうなんだね、もう夏なんだね。フェスとかぜんぜん行けてないからすっかり忘れてました。)

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GIORGIO TUMA

またまたElefant繋がりで、GIORGIO TUMAの新曲7インチがようやく手元に届いたので嬉しすぎてご紹介します。

いやー、ダブですねー。びっくりするくらいの。
個人的に、世代的に、完全にフィッシュマンズですね。嬉しい誤算。

イタリアのアーティストで、こんな古典的なソフトロックを鳴らすの珍しい!って思っていたのも過去の話。

レンジ幅広いですね。ぜひライブを観てみたい!

(LENA KARLSSONとのこの7インチ買い逃したのが悔やまれる!)

来日しないかなー。

pur

Cold Mailman

かれこれ4年ほど前、すばらしいMVを観たのがきっかけで好きになっていたノルウェーのCold Mailman。

久しぶりに調べたら新曲が出ておりました。

以前は内に秘めたエモーションと独特の変拍子で、どちらかというと内省的なイメージがありましたが、だいぶ開けた感があります。

いい意味でチープでどことなくオリエンタルを感じるビート。男女ヴォーカルの掛け合いなど、どことなくStarsを感じさせますね。

その少し前のこちらの曲は、ビデオ自体はシンプルですが、いやもう完全にエモ!

北欧らしいというか、ちょっといなたいAメロ(という概念はあるのだろうか?)そこから、メロディーラインに大きな変化はないのですが、サビ(という概念はあるのだろうか?)に向かうにつれ、もう泣けちゃうような感情を揺さぶる展開です。どことなくMewを感じさせますね。

ここのところMVディレクターはAndré Chocronを離れているようですが、やはりセンスを感じさせます。

ついでといいますか、僕が衝撃を受けたMVも貼っておきます。今見てもすばらしい。内省エモ!

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藤岡みなみ&ザ・モローンズ

Fennely スタッフのうちの過半数(2/3)が大好きな藤岡みなみさん。

以前ご活躍されていたPanda1/2での楽曲の渋谷系オマージュも刺さりまくりだったのですが、

こちらのザ・モローンズでも素敵過ぎるPop songsを奏でてくれているので満を持して(?)ご紹介させていただきます。

まずは個人的に2014年のサマーアンセムに勝手に認定したキラーチューン。

弾ける青春!おじさんでも気持ちだけは10代に戻れます。

Soundcloudにアップされている全ての楽曲が本ッ当に!すばらしいのですが、最近特にハマってしまったこちらの曲はPVでご覧くださいませ。泣ける!

次回のライブにはお伺いさせていただこうと思います。

(おじさん奇しくも誕生日。心の中で、「くぅっ!」てなります。)

そういえば先日「渋谷系」の書籍が発売されましたね。こちらも気になるお年頃であります。

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お家にある音源を掘ってみよう! Vol.2

すっかり秋めいてきましたね。もう今年もあと〇〇、みたいな感覚は歳を追うごとになんちゃら矢の如し、であります。

さて、レーベルオーナーAyakoさんからのバトンをゆるく勝手に受け取りまして、

「家にある音源を新旧問わず、今の視点で聴いていってみようというコーナー」

という趣旨というかノリで、とりあえずとにかく、「今」きもちいい音楽をご紹介させていただきます。

ここ数年、個人的に毎秋聴きたくなるアーティストDiving With Andy。

フランスはパリを拠点に置くバンドですが、

アルバム単位ですばらしいので、どの曲をピックアップするのか悩ましいところ。

各年代でご紹介し得るところをポチポチ貼り付けたいと思います。

2006年 「diving with andy」

2009年 「Sugar Sugar」

2013年 「Believe Me」

もしお気に召しましたら追ってみてくださいね。

流行り廃りの関係ないサウンドですので。

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Shin Rizumu

最近20代くらいの若い子の間でも「シティポップ」が再燃してるのかなぁ、なんて勝手に感じていたのですが、

まさか高校生とは…。

「恐ろしい才能!」とはよく聞く表現だし、実際僕がレコ屋スタッフの頃はそんな煽り文句をよく書いていたもので、
今思うと必要以上に大袈裟に言いたかったのかなぁ、とか振り返ることもありますが、
この神戸の高校生の音楽との出逢いは本当に「嘘でしょ!?」ってくらいびっくりするものでした。

山下達郎、シュガーベイブ、はっぴいえんど、といったまさにレジェンドから
洋楽ではAztec CameraやSteely Danなど、
比較的最近のアーティストでは坂本慎太郎やくるりからの影響を公言されてますが、
個人的にはカジくんっぽいところも感じたり。(僕が高校生の頃は短パン履いてるただの平々凡々なリスナーでした。汗)

あまり周りがとやかく騒ぎ立てるのは良くないと思うので、
密やかに楽しみにしていこうと思います。
pur